江南区の家

新潟市 | house

江南区の家

Kounan House

新潟市では砂丘と潟を広範囲に散見する。少し紐解くと嘗て2万年という歴史のなかで、新潟は山北から角田に至る間、海、河川、潟、湿原、これらの相互関係と同時に砂丘が多々形成された。新潟市江南区には新砂丘ⅠⅡⅢの内、最も古いⅠに属する砂丘が存在する。古来から砂丘は安定地盤であり、水から逃れる上で格好の集住地帯としての歴史をもつ。敷地はその田んぼから浮かんだ「砂丘農村」に位置する。砂丘農村は非常に興味深く、学校、役場、市場、病院、小商店、建設業、農家さん、寺、墓地、神社・・・砂丘の尾根上に、細長いリニアな農村集住が形成されている。
農村地らしく敷地は広い。また田んぼから6mの高台に位置し、基礎の構成も併せてフロアレベルは7mになる。賞翫する先は新潟市の中心部と佐渡島まで及ぶ。同時に眼前には大きな欅の木がそびえ、冬の寒風をふせぎ、つがいの雉(キジ)が宿る小さな森の木が鬱蒼と茂る。
細長い平面で機能を北と南でふたつに分類している。北側は佐渡と森を拝む平らな建築が始点となる。砂丘の斜面上に水平な平屋の構成をとっている。建物の北側は建具による開放的な空間で、自然の恩恵を大いに受け入れる場である。正反対に南の砂丘農村側の壁は開放を極力抑えた閉鎖的な場である。しかし南側の壁を穿つホソナガのスリットは敢えて透明とし、内と外は刹那的に交わる。道路の歩行者は生活者の一瞬の躍動を感じ、生活者は歩行者の思いに耽った徒歩や犬の散歩を眺めている。スリットの高さは10センチとしている。
異なる機能ではあるが、ともに合理性を十分に保持する。砂丘の上に建つ尊さを五感で読み取るということ、かたや対称の場で砂丘農村に交わるということ。その二つの営みが農村生活に及んでいる。

*参考文献 新潟市 潟のデジタル博物館
http://www.niigata-satokata.com/learn/naritachi/

竣工 : 2016年9月

所在地 : 新潟市

用途 : 住宅

構造規模 : 木造

建築面積 : 107.85㎡

床面積 : 85.31㎡

構造設計 :

田村博
設計事務所岡昇平

その他協力 :

設計事務所岡昇平
岡昇平と協働

写真 : 村井勇 佐武浩一

completion : 2016.9

location : Niigata City, Niigata

program : house

structure : Wood

building area : 107.85㎡

total floor area : 85.31㎡

structure design :

Hiroshi Tamura
Shouhei Oka Architect Office

other cooperation :

partnership
Shouhei Oka Architect Office

photo : Isamu Murai, Kouichi Satake

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