新発田の家
Shibata House
新発田らしい城下町の記憶が残る敷地である。土地を2分するように水路が走り古地図からお堀が確かめられた。水路を挟んで城側に土地が高く、母屋はその高台に位置づけられた。敷地の南側には雄大な飯豊連峰のつらなりを拝むことが可能である。諸室は3,185m角のグリッドの中で、かつ2層に渡って配置されている。そのグリッドを雁状に配置した平面構成としている。動線は水路からはじまり玄関へと渡り、階段を通して2階居間へと昇っていく。居間の東南部で飯豊連峰の眺望を取り込むこととした。その平面構成と動線計画を6角屋根で大らかに包んでいる。土地には長年に渡り培ってきた記憶と地脈があり、それらの要素を素直に享受し端正に整える作業を施したに過ぎない。記憶の宿る住まい、新発田らしい歴史につき感慨にひたる住まいである。
「うちって、いい家だよね。」お子さんのことばが今でも私の喜びです。
竣工 : 2008年3月
所在地 : 新潟市
用途 : 住宅
構造規模 : 木造
建築面積 : 183.93㎡
床面積 : 258.77㎡
写真 : 村井勇
completion : 2008.3
location : Shibata City, Niigata
program : house
structure : Wood
building area : 183.93㎡
total floor area : 258.77㎡
photo : Isamu Murai